第3回エチケットアートアワード・グランプリ決定!


応募総数27作品の中から小助川裕康さんの作品『果実』がグランプリを受賞。

第3回マオイ自由の丘ワイナリーエチケットアートアワードにおいて、応募総数27作品から、札幌市在住の小助川裕康さんの作品『果実』がグランプリに輝きました。グランプリ及び佳作は以下の通りです(敬称略・50音順)。

【グランプリ】
『果実』 2020 紙A4.インクジェットプリント.水性ジェルインク
小助川裕康(札幌市在住)

【佳作】
『Mi Familia』 2020 シナ合板.パステル.鉛筆.アクリルカラー
小林 大賀(札幌市在住)

『ママのパンケーキが食べたい』 2020 キャンバス
澤田 凌子(斜里町在住)

 

小助川さんの作品『果実』は、7月販売開始予定のワイン「自由の丘ワイン 葵2019(あおい)」のエチケット(ラベル)として採用し全国に出荷されます。
また、作品は、ワイナリー来場者に鑑賞してもらえるようにワイナリー内に展示する予定です。
例年、新酒発表会と同時に行われる表彰式は、新型コロナ感染症対策のため開催を見合わせました。

 

 

【グランプリ受賞の小助川さんのコメント】

この冬、僕は愛知県で仕事をしており新型コロナウイルスに怯えていました。なるべく仕事以外の外出は控え、部屋でテレビのニュースばかり気になり制作する気も起きなく只々時間が過ぎていました。
その時、マオイ事務局様の応募のお誘いを頂きました。
見えないコロナの情報で滅入る気持ちの中、リアルな地元からのメールは怯えていた気持ちを切り替えるきっかけになりました。
造園という仕事をしている僕は時々植物や土や石や水から宇宙を感じることがあります。僕はそれを言葉で表すのが苦手なのですが、ビジュアルでなら現せるのではないかと試みました。
ワインの原料となる葡萄がどんな土でどんな環境で育てられどんな工程を経てワインになるのか想像しました。
柔らかくも時に強い風に晒され、根を張り一粒一粒の雨を見つけだし、それを吸い上げて太陽を浴びて、花を咲かせ、未来に繋げる果実は地球のように美しい希望の惑星たちなのだろう。

 

グランプリ
『果実』 小助川 裕康

【作者による作品解説】

果実が惑星のように宇宙を泳いでいるというコンセントで、周りの宇宙空間を強調していました。

【作者プロフィール】

小助川 裕康(こすけがわ ひろやす)
1978年、北海道札幌市生まれ。
シャープペンシルを用いた平面作品、ペンキやスプレー缶を用いた壁画を制作する。
造園という人工自然世界と出会い、その土壌から美を発掘する。
2008年人々HITOBITOを立ち上げる。
ランドスケープをキャンバスとして樹や植物の育ちや死を見つめながら其れを用い、今在る現状を受け入れて次に繋げることが出来る人々との関係を元に時間をかけて育て風化を見守り味わう空間作品の制作に没頭している。

 

 

佳作
『Mi Familia』 小林 大賀

 

佳作
『ママのパンケーキが食べたい』 澤田 凌子

 

選考委員からのコメント

■選考委員長 端 聡(アーティスト CAI現代芸術研究所代表)

今年の応募作品は例年より具象画、写真など抽象的なものより自然観を表現する作品が多かった印象がある。
これはコロナ状況下における外出制限など都市に住む我々が無意識のうちに、都会的な構成主義や幾何学体形を一旦離れ自然への渇望を現したことなのかも知れない。
その具象作品の多い中、目を引いたのが小助川の作品である。
土色を思わせるセピア調の葡萄写真をベースとして果実のみに色彩が施されている。根、幹、蔓が大地(地球)と繋がり、実を結ぶことで生命の循環が未来永劫に導かれる様を果実の彩色で表現しているのであろう。
北海道にゆかり深い縄文時代前期には大地の色(生成り)のものに様々な色の漆を塗り彩色した装飾品が使われていたことが知られている。その行為は大いなる自然に対して敬意と畏敬の念を持ち自然との共生を営んでいた古の叡智と言える。
小助川は先人達の叡智を現在に蘇らせたのであろうか。

■選考委員 工藤“ワビ”良平(デザ院株式会社 代表取締役)

グランプリを受賞した小助川裕康さんの仕事は造園だと聞きました。審査時には知らなかったのですが、受賞作品「果実」には、植物に対する奥深い美意識を感じたので、なるほどと納得しました。
この小さな画面の中で、現在、過去、未来が当たり前のように揺らぎ、干渉しあってひとつになっているのを感じたのです。小助川さんは、きっと普段からそんな風景を体験しているのでしょう。
何の作為もなく、自然にコロコロと溢れ出てきたような果実の姿が、モノトーンの写真の中ですごく優しく心地良い時間を感じさせてくれます。それが瞬間の出来事なのか、とてつもなく長いストーリーなのか、観る人によって様々な時を感じさせてくれることでしょう。
こんなエチケットをまとったワインに早く会いたいなぁ、と今から楽しみにしています。

■選考委員 寺田英司(北海道自由ワイン株式会社 代表取締役)

3回目となるエチケットアワードには、27の作品の応募を頂きました。誠に有難うございます。今回も多様な作品があり、拝見するだけでも楽しい時間でした。
グランプリの小助川裕康さんの作品は、モチーフはシンプルなのですがブドウ一粒一粒が異空間に漂っているような不思議な魅力がありました。
小林大賀さんの作品は、中世の宗教画をモチーフにしているにも関わらず、現代の日常感が同じ絵の中で違和感なく表現されていて、面白かったです。澤田凌子さんの作品は、山の描き方と構図が素敵でした。
これまで3回のコンクールのグランプリと佳作を見てもらってもわかるように、弊社のエチケットコンクールでは決まった方向性はありません。来年度も様々な作品を拝見させてもらう機会になることを今から楽しみにしています。


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